詳細は:小西伸彦著「鉄道遺産を歩く」、「みまさか鉄道ものがたり」参照
◇画像をクリックすると拡大します。
津山線には、岡山方から手立、箕地、福渡の3トンネルがある。
①手立トンネル(牧山~野々口)
②箕地トンネル(金川~建部)
③福渡トンネル(福渡~神目)
いずれも、鉄作乙第4375号型のトンネル。坑門は煉瓦と石造り、断面が狭小な為、車両と壁面との余裕が少なく、速度制限がかかる。隧道内に勾配と、カーブがあることが、より建築限界余裕を小さくしていると推測される。
牧山方:2018/8/5 941Dより(撮影:花江さん)
野々口方
▮箕地トンネル
-
区間:金川~建部
-
延長:746.3m
中国鉄道時代は建部からの坂を登れず、一度後退し勢いをつけて登ったという逸話有
山陽鉄道ちゃんねるさん撮影動画(金川方)
速度制限:40:30km、40:50km
箕地隧道建部方・岩肌露出(車内から)

宇甘川に沿って、しばらくはしり、やがて箕地にむかい、山に分け入っていく。
金川方
紅葉川鉄橋の近くの踏切から。
25パーミルの急坂が車両の行く手に待ち構える。
建部方
▮福渡トンネル
-
区間:福渡~神目
-
延長:65m
福渡駅の神目方、国道53号線沿いで、比較的容易に見ることができる。唯一平坦部にあるトンネル。

トンネルをぬけ、福渡に入る列車(岡本さん撮影)
福渡方(2017/4/23撮影)

福渡隧道神目方
津山線の隧道坑門構内構造
坑門の、笠石、帯石、追石、坑内の側壁、翼壁が、花崗岩。面壁、壁柱、パラペット、坑内の拱(アーチ)が煉瓦造り。坑門拱頂部には要石が配置されている。
坑門の基準寸法を記載している。(高さは路盤面からで、実際はバラスト厚み+レール高さの上に車両が通過する。
尚、箕地隧道には、壁柱はない。(スペースがない?)
壁柱は、坑門の前傾を防ぐ実用的機能を担うものの、坑門のデザインに立体感を与えているとに記述がある。(小西伸彦著「鉄道遺産を歩く」参照)
1.数値は、小野田滋著 講談社刊 「鉄道構造物を探る」参照
2.津山線が速度制限がかかるほど、建築限界に余裕がないのは、勾配の大きさや、曲線が原因?